彼がわたしより偉大だというのは、雷霆をもっていたからにすぎぬ。
━━『失楽園(上)』ゴッドを語るサタン
ハロー、エヴリワン。
わたしは悪魔祓いのヒストール、コンゴトモヨロシク。
かつてカルデア人のバビロンタワー、バベルの塔に雷霆が落ち、世界の言語はバラバラになりました。かつてカルデア人の空想樹は、愛と電力を帯びたノコギリで伐採されました。カルデアの明星と嵐は天に昇ったと思いきや、地獄に落ちました。日本の神仏は、空の明星と嵐の蠅が要です。『Fate/Grand Order』の「なぜバビロニアに日本サーヴァントが集まったのか」を語ると、FGO終了の運命を告げなければならなくなります。それでもいいよと思う人だけ、この記事を読んでくださいね。
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沛公は貴坊の属鏤を伝へ、白蛇の霊を切り、天帝の名を出だすを得たり。始皇は、荊軻の匕首を取つて、燕使の命を断ち、聖明の運を出だす事を全うす。
━━『平家物語』「剣巻」
エン。『Fate/Grand Order』は『平家物語』「剣巻」を核にしています。これは短編で付録的なものだけれど、『平家物語』本文より質が高い。この物語はタイトル通り“剣”を中心にしています。日本の草薙剣(都牟刈)のモデルが劉邦の属鏤、始皇帝がもつ荊軻の匕首だったという始まり方。これは禁句の「エン」を語っています。現代訳は「エン」を削除済み。この物語は、壇ノ浦で失われた草薙剣に代わる剣として、渡辺綱の髭切(鬼丸)と源頼光の膝丸(蜘蛛切)を挙げています。ほか、安倍晴明、宇治の橋姫(茨木童子のモデル)、八幡大菩薩、国常立尊、第六天魔王、アマテラス、ツクヨミ、ヒルコ、スサノオ、伊吹大明神、源義仲、源義経も登場する物語。わたしが繰り返し語るキーワード。この剣物語は、日本国と寺社の禁句「エン」をギリギリまで語っているので、「日本仏教」より価値があるとさえ断言できます。「エン」の秘密を暴いた日、日本は消滅する運命。自分から原文を探る者だけ、真実をつかみます。
『剣巻』
http://www.kikuchi2.com/heike/tsurugi.html
淡路国はこれ日本の始めなり。国常立尊より三代は、男の姿のみ顕れて女の姿はなし。第四代の泥土〓尊より第六代の面足尊まで三代は、男女の姿これなりといへども、夫婦婚合の義は無かりけり。第七のイザナギノミコト・イザナミノミコト、淡路国に下りて男女婚合あらはれり。山石草木をうゑ給へり。大八島の国を造り、次に国の数を造り、又、世の主無からんやとて、一女三男を生み給ふ。所謂、日神・月神・蛭子・素戔嗚尊なり。
━━『平家物語』「剣巻」
コジキ。布瑠部由良由良と布留部、かく為ては死人も生反らむ。FGOの宇津見エリセは死神と呼ばれ、ヒルコのように葦船に乗り、布瑠の言を使います。マシュや藤丸もバビロニアで葦船に乗りました。ギルガメッシュが探した不死の賢者ウトナピシュティムは葦船で大洪水を生き延びました。ボカしているものの、FGOはイザナミが死んでいる古事記説です。コヤンスカヤはコジキの神霊を参照。けれど、FGOが核にしている「剣巻」は古事記でなく『日本書紀』がベースです。書紀本文は最初の島は淡路島で、右のイザナミは生きたままで、左のイザナギが死にます。引用通り、生きているイザナミが日神、月神、ヒルコ、スサノオを生んます。この後、左のイザナギは力尽きて淡路島で永眠します。なぜか『チェンソーマン』には淡路島が存在しません。正統神話では、イザナギは両目や鼻から、太陽と月とスサノオを生んでいません。書紀本文では、問題児スサノオは両親から【宇宙に君臨してはならない】の勅を下され、根の国(死者の国)に追放されます。長い間、日本人は書紀を正統神話とし、コジキは添え物に過ぎませんでした。本居宣長の『古事記伝(1790年)』からコジキ偏重の国学が始まり、それが近代日本の基盤になりました。今の日本が人権後進国で男尊女卑で男社会なのは、【太陽の母イザナミが死んだ】コジキ国学のせい。レイプは無罪判決。セクハラは文化。女は産む機械。女は土俵から降りろ。女は茶を汲め。女は酒を注げ。女はやせろ。『源氏物語』推しと言いつつ、太陽の母イザナミが死んだ国学は、わが国の老害です。今の日本は正統派や伝統派がいなくなりました。ですから、コジキ日本を壊し、わが国を一新するのはとても良いことです。
式「学校の事でオレに指図する権利、おまえにあるか? そもそもそんな約束は覚えてないし、おまえは大学辞めちまったじゃないか」
幹也 「……む。権利なんて言われると、そんな物はなんにだってないんだけどね」━━『空の境界(上)』冒頭
正しさ。現代日本語は数万の英語翻訳語で、文化や関係や正義や権利などは造語です。もちろん「正義の味方」も造語で、西洋にないフレーズ。愚民は、日本人に正義が判断できる、日本語と英語が関係ない、日本は独自の文化があると思い込みがち。極東を除いて、ユーラシア大陸は「右が正義、左が邪悪」「兄と弟のないブラザー」「姉と妹のないシスター」が常識です。言霊のイモは姉と妹と妻を兼ねます。言霊のセは兄と弟と夫を兼ねます。平等の父ゴッドと平等の母ネイチャーは、兄弟姉妹、先輩後輩、先生生徒、年上年下などの不自然な差別を生みせん。聖書もコーランも「右が善人、天使、天国」「左が悪人、悪魔、地獄」。欧米諸語は「正しさ」が「正しい側(右)、正しい機会(権利)」も意味します。近代に権利が発明されたのではなく、元からあった「正しさ」が拡張されたのです。英語やフランス語やドイツ語は、「歪み(左)」の語源が【弱い、馬鹿な、無価値な】。さて、FGOは太陽が偽物の世界、2部7章の冥界線ですら、右の天使イザナミの生死をハッキリさせませんでした。近代日本は「右の妹イザナミは死んだ、左の兄イザナギが生きてるコジキ説」に傾きました。それは、太陽の母である右の天使が死に、太陽の父である左の悪魔が生き、悪魔の左目から太陽の悪魔が生まれる地獄社会のはじまり。日本政府は本物の左右を隠ぺいするため、権利という洗脳語をねつ造し、子供たちに刷り込み、憲法を汚染しました。日本の家庭・学校・政府・メディアは、ゴッドな父とナチュラルな母、平等と正しさを子供たちに教えません。日本はコジキで洗脳するだけ。型月もコジキで洗脳するだけ。普通に考えれば、マシュや漢字圏以外のサーヴァントは、日本の不平等や権利説を支持しません。海外に行く切嗣や士郎が「英語の右左とジャスティスを知らない」わけがありません。型月は偽物。不正なカルデアは世界を守りません。
こうして、それぞれ御委任になったお言葉にしたがってお治めになったが、その中でスサノオノ命だけは、委任された国を治めずに、長い顎鬚が胸元にとどくようになるまで、長い間泣きわめいていた。そのはげしく泣く有様は、青々とした山が、枯木の山のようになるまで泣き枯らし、川や海の水は、すっかり泣き乾してしまうほどであった。そのために、禍をおこす悪神のさわぐ声は、夏の蠅のように充満し、あらゆる悪霊の禍が一斉に発生した。
━━『古事記(上)全訳注』次田真幸
蠅の王。コジキではイザナミが死に、悪神スサノオは母が恋しくて蠅の声で騒ぎ、悪霊の禍を発生させました。日本神話は正倉院のように世界の宝を集めた蔵。嵐神スサノオの起源は中東神話。バビロニア創世記『エヌマ・エリシュ』は、エアの子で四つ目の嵐神マルドゥークが「武器の風、三叉の矛、稲妻、炎、弓矢、呪術」で神竜ティアマトを倒します。四つ目はティアマトから王の証「天命の書版」を奪い、その遺体から天地を造り、【星>月>太陽】の順序を定めました。また、四つ目はティアマトの子キングの血から人間を造ました。そして四つ目は天地の王、神々の王、呪術王として即位し、下界にバビロンを造らせ、五十の名で呼ばれました。そう、アーチャーなキャスター、ギルガメッシュは四つ目の呪術王の化身です。そして四つ目の呪術王はイスラエル側で【バアル・ゼブル】として流行しました。預言者エリヤがバアルの預言者350人をブッ殺して、バアルを弱体化。ナザレのイエスの時代、四つ目の呪術王は【悪魔の長ベルゼブブ】まで堕天。四つ目は、魔術書ゲーティアの【筆頭悪魔バアル】まで落ちました。四つ目は、小説の【蠅の王】まで落ちました。つまり、四つ目の呪術王、蠅の悪神スサノオ、蠅の王ベルゼブブ、ギルガメッシュ王、魔神柱バアルは同一存在の別側面です。なぜバビロニアに日本サーヴァントたちがたくさん召喚されていたのか?神竜殺しのスサノオと神竜殺しのマルドゥークが同一存在の別側面だからです。バビロニア創世記『エヌマ・エリシュ』と日本神話が魔術的に深くつながっているからです。書紀本文では、イザナギとイザナミが蠅の悪神スサノオに【宇宙に君臨してはならない】の勅を下しました。正統神話や現代の流れなら、蠅の王ギルガメッシュは宇宙に君臨できません。型月ファンが「ギルガメッシュなんて日本に関係ない!」と言えば、ファンとしておしまいです。
母。バビロニアの前身、シュメール神話の始まりの女神「ナンム(𒀭𒇉)」。彼女は原初の海で、天地の母です。2000年前の大秦神話『変身物語』において、ナンムは帝なき混沌を分ける天地の母「ナートゥーラ(Natura)」になりました。2300年前、帝王なき古代大秦は選挙により、「貴族と平民の平等法」を定めました。大秦のナートゥーラが今のネイチャー、自然になったのです。それで、現代人は「帝王なき混沌」「帝臣民なき自然」を根拠に平等の国々を立てています。混沌に帝王がいないので、西洋やタロットに女教皇、女帝、皇帝、教皇(法王)の言葉はありません。けれど、極東では。2300年前、荘周が『荘子』━━「混沌帝」「万物の母」「無為自然」「民に知識を与えるな」「兄弟姉妹」━━の道を遺して死にました。秦の政哥哥(政ニーサン)はこの外道と混沌帝と不自然を本気にして「始皇帝」になりました。日本はこれらを真似ました。今も日本は天皇制のため、大秦の自然を隠し、秦の不自然で子供たちを洗脳しています。Fateのギルガメッシュは母ナンムを殺して「蠅の王」の天地を作る。その天地は、極東以外も極東の不自然に満たされた世界です。だから世界の未来を守りたいなら、ギルガメッシュや始皇帝を英霊の座から消し去るしかありません。本物の混沌や自然や天地に、皇帝王などいないのですから。
䰠々は御言宣りされた。「影あれ」。すると影があった。䰠々は影を視て善しとされた。䰠々は影と闇を区別された。
━━『創世記』1章3~4節
䰠。神(申)は雷や電のカミを意味する字。影(光)は、日影や月影や火影のライト。旧約聖書のエロヒムは唯一の【䰠々】です。エルは【䰠】です。福音書のカタカナ読みは、エヴァンゲリオン。これこそシン・エヴァンゲリオンってね!ヘシオドスのギリシャ䰠話では、幽冥エレボスと暗き夜ニュクスが交わり、澄明エーテルと昼日へーメラーを産みました。夜は昼の親。ゾロアスターは闇と夜を司る天王ヴァルナを、影の最高䰠アフラ・マズダーとします。夜はシンなる影(光)。天地創造の第一日、䰠々は雷電なる「影」を創造され、昼と夜を分けました。天地創造の第二日、䰠々は「空」を造られ、空の日だけ善しとされません。天地創造の第四日、䰠々は「大きな二つの影」を造られ、太陽や月を創造されません。エルフとドワーフの火付け役、トールキンは「二つの木」に宿る影を真の影とし、太陽や月を狂った光と言います。エルフとドワーフの原典、北欧䰠話では「太陽の女ソールと月の男マーニ」が、空のカミを装った大罪人です。シンデレラの継母は春と共にやって来て、空にイジワルな太陽と月(二人の娘)を連れてきました。天地創造の第五日、䰠々は海の「龍蛇様」を創造されました。葦船で捨てられたモーセは龍蛇様の杖を振るい、太陽の国エジプトをシン・バッタ🦗で満たし、太陽の軍隊を葦の海に沈めました。マリアの同胞モーセは葦枝のメノラー🕎を造らせ、ヌンの子ホセアをヌンの子イエスと改名し、後継者にしました。マリアの子イエスは右手に葦杖を握り、茨の冠をかぶり、十字架の木を背負うキリスト。キリストは「天国は童子のような人のもの」と御言宣りされました。クリスチャンは【酒やパンを人の子の血肉として呑み食いする鬼の童子】。酒呑童子や茨木童子は天国の子でクリスチャン。葦屋道満は天国行き。クリスチャンを殺す源頼光と渡辺綱、安倍晴明は地獄行き。なぜなら本物の鬼神は【太陽の気を持つ天神】。本物の鬼は【肉体のない幽霊】。本物の風水は【鬼門のない方位】。本物の陰陽☯は【陰陽道と陰陽師がない】。陰陽師がウソつきで、鬼の肉体も存在しないのに、陰陽師の助言で肉体ある鬼が殺された。なら権力者にとって都合の悪い人が殺されたのです。日本人は闇に包まれ、カミ、アシ、リュウ、ヘビ、オニ、カゲ、ヒカリ、ヨル、ヒル、ソラ、イン、ヨウ、タイヨウ、ツキなど、宇宙すべてが観測できません。夜のエルから発したのが、影の天使。夜、䰠、ライト、エル。朕は汝、汝は朕。エレボスとニュクスが交わる宇宙から、ライトの天使イザナミは生まれます。ペルソナッ!正しい観測所は、日本と左右が逆な出雲大社だけです。だから、出雲は「龍蛇神 䰠紅」のヒーローが降臨しています。
暁の子、明けの明星よ。 どうしてあなたは天から落ちたのか。 国々を打ち破った者よ。どうしてあなたは地に切り倒されたのか。あなたは心の中で言った。『私は天に上ろう。 神の星々のはるか上に私の王座を上げ、 北の果てにある会合の山にすわろう。密雲の頂に上り、 いと高き方のようになろう。』 しかし、あなたはよみに落とされ、 穴の底に落とされる。
━━『イザヤ書』14章12~15節 新改訳
虚空と嵐。カルデア人が崇めた四つ目の呪術王と日本のスサノオは深くつながっています。バビロニア創世記『エヌマ・エリシュ』は、エアの子で四つ目のマルドゥークが「武器の風、三叉の矛、稲妻、炎、弓矢、呪術」で神竜ティアマトを倒します。四つ目の両面宿儺が「風の刃、三叉の矛、稲妻、炎の弓矢、呪術」を持つ者で、神竜ヤマタノオロチのようなマコラを倒します。カルデア人の明けの明星と日本の明星天子(虚空蔵菩薩)は深くつながっています。チェンソーマンはとある星の光の悪魔とハエの悪魔を食べました。真言宗の早川アキは、13話で13年前の金曜日にやって来た悪魔、十三仏で十三番目の虚空蔵菩薩に取り憑かれました。天地の王だった四つ目は堕天し、蠅の王として地獄に落とされます。暁の子、明けの明星は、地獄に落とされます。後にルチフェロと呼ばれるカルデア人のネブカドネザル2世は、LORDに操られ、ソロモン神殿を焼き払いました。ネブカドネザル2世は、天から落ちる明けの明星として預言されていました。混沌や自然やカミに皇臣民や兄弟姉妹の根拠はありません。「正しさ」は右や権利や天使を兼ねるもの。「歪み」は左や人権侵害や悪魔を兼ねるもの。幽霊の悪魔は姫野の右目を食べて右手を提供します。未来の悪魔はアキの右目に取り憑きます。この島は「右のイザナミ生存説」に傾く運命。「スサノオは蠅の王」まで落下する運命。「明星天子はサタン」まで落下する運命。「太陽の女と月の男は大罪人」まで落下する運命。明星と蠅の国民は地獄に落ちる運命。出雲、豊葦原の中つ国だけが助かります。未来は絶対に変えられません。イェイイェイ。
ここは神の在し給う光の世界から遠ざかること実に甚だしく、その距離は、地球からそれを取り巻く宇宙の最外郭にいたる距離の三倍はあった。それにしても、転落する前に住んでいたあの世界とは、なんと似ても似つかぬ世界であることか!ああ、あそこで狂奔する火焔の洪水と旋風に翻弄されているのは、自分と共に天上から墜ちてきた仲間の群れではないのか。彼がなおも見わたすと、なんとすぐ横に浮きつ沈みつ漂っている者がいる。これこそ力においても罪においても彼の次に位する者、やがて後にパレスチナで名を馳せ、ベルゼブブと呼ばれた者であった。この者に向かい、敵の長即ち天においてサタンと呼ばれた者が、不敵な言葉で不気味な静寂を破って語りかけた。
「もしお前があの者だとしたら…ああ、それにしてもその落魄した姿はなんとしたことか! その変わり果てた姿はなんとしたことか! お前が、光に充ちたあの幸福な天国で赫々たる光輝に包まれ、夥しい輝ける天使の群れを凌いでいたあの天使だったのか! そうだ、今でこそわたしとともに破滅の悲運に等しく沈んでるお前だが、そのお前が、かつて血盟を結び、思いと志を一つにし、この度の偉業に対し乾坤一擲の希望を等しく賭け、運命をわたしと共にしたあの天使だったのか。そうだとすれば、なんという高い天空から、なんという奈落の底に堕ちたことか!雷霆を彼は用いた━━だから、彼の力がわれわれの力以上に強力だったのだ。それにしても、あの恐るべき武器の威力を、その場に望むまで知らなかったとは!━━『失楽園(上)』11〜12頁 ミルトン 平井正穂訳